漢方薬服用の注意点
昨今では、西洋医学と東洋医学の両方を取り入れた治療を行う病院が増えました。
身体の症状で病院に行ったら、通常のお薬に加えて、
見慣れない漢方薬を処方されたという方も多いでしょう。
大抵の場合は薬剤師の方が説明をしてくれますが、それだけではわからないことも多いかと思います。
そこで、漢方薬に関する注意点をおさらいしてみましょう。
漢方は基本的に食前、食間に飲むように指示をされることがほとんどです。
食前は食事の30分前くらいまで、食間は食事を終えてからおよそ2時間から3時間後を指します。
空腹時に摂取することで、薬の効果を最大限に引き出すことが目的です。
ただし、一部の薬や胃腸に関係する種類は、食後に服用することもあります。
さらに、漢方薬は温服したほうが効果が期待できるものもたくさんあります。
よく風邪の時に処方される『葛根湯』などはその代表例です。
『葛根湯』などの発汗作用や身体を温めて症状を緩和したり、
体質を改善するような薬は、温服するほうが効果的であるといわれています。
人肌程度に冷ましたお湯で服用したり、お湯に薬を溶いた状態で飲むようにしましょう。
逆に涼服といわれる飲み方も存在します。
これは通常の西洋医学の薬と同じように、水で服用したり、常温の水に溶かして飲む方法です。
温服の薬を涼服しても特に問題はありませんが、
きちんとした効果を得たいようであれば、その薬に合わせた飲み方をすることが大切です。
漢方薬の効果をしっかりと引き出すには、保存方法も大切です。
特に最近の漢方薬は溶けやすいように、細かな顆粒になっていることがほとんどで、湿気に大変弱いものです。
冷蔵庫で保存したりする必要はありませんが、直射日光のあたらない涼しい場所で保管するようにしましょう。
処方された量の薬を、決められた期間内に用法用量を守ってきちんと飲んでいれば傷むようなことはありません。
もし、薬の状態がおかしいように感じられたら服用を中止して、
処方された病院や薬局に相談することをお勧めします。