目次
はじめに
陰陽論とは中国の古代思想で、自然界のあらゆるすべてのものは陰と陽とに分けることができ、
その関係は対立し合いながらもお互いに影響しあっているという考え方です。
例を挙げると、陰には女性や月、冷たいもの、暗いもの、下降するものなどが当てはまり、
陽には男性や日、熱いもの、明るいもの、活動的なものなどが挙げられます。
陰陽論は哲学から生まれたものですが、この考え方は東洋医学の領域にも深く浸透しており、
人間の身体の働きや病気とも深くかかわっているといわれています。
そのため、病気の診断や治療を導くものとして、東洋医学の基本的な考え方の一つになっているのです。
陰陽論と病気
陰と陽は一見病気などとは関係のないものと思われがちですが、人間も自然の一部であるという基本にたつと、
陰陽の優劣関係のバランスによって命を保っているといえるでしょう。
つまり人間が健康であるためには、陰陽のバランスをうまく保っていかなければいけないということです。
陰と陽の動き
陰と陽は常に揺れ動き、一定の動きをすることはありません。
たとえば、仕事をやり過ぎたあとは疲れて何もしたくないという症状がでることがあります。
このとき、身体は最初は陽である活動に傾き、終わったあとは陰である疲れに傾きます。
なので、陰と陽のバランスを保つために、陽に傾いたあとは必ず同じぶんだけ陰に傾くということが起こるのです。
陰陽論と現代社会
陰陽論はすべてのものを陰と陽とに分けて考えるという考え方ですが、これは現代の社会にあてはめて考えることもできます。
人は男性か女性かに分けられており、その役割も違います。
現代社会では男性が中心になって回っているように思われがちですが、男性だけでは社会は成り立っていきません。
また、女性だけでも成りたっていきません。両者がそろってバランスがとれるのです。
相反するものはお互いを補い合いながら成り立っていきます。
陰陽論は古い思想だと思われがちですが、深い意味が込められている思想だといえるでしょう。