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西洋医学と食生活
西洋医学では食事をたんぱく質や脂質、ビタミン、
ミネラルなどの化学的成分に分析することにより、必要な食事を割り出します。
しかし、中国医学のアプローチは西洋医学のそれとは異なります。
西洋医学では食生活を養生と考え、健康を維持する生活の一部と捉えています。
西洋医学にはなくて中国医学にある食生活の視点として、
季節や体調、温度や時間と言った要素があります。
季節と食材
西洋医学では季節により食事の素材に変化を与えるという考え方はありませんが、
中国医学にはそれがあります。
食事は季節により旬の素材が良いとされていて、
旬の素材はからだにも良い影響を与えます。
ジャガイモは冬場に食するのがよく、
くだものは夏に食することが体調に良いなど、自然からの影響を重視します。
体調により食事に変化を与えることも大切です。
体が疲れているときは消化の良いものをとり、体調の良いときには肉食などが勧められます。
中国医学と食生活
中国医学における食生活で、
現代人の健康に大きな影響を与える要素は温度です。
食材にはからだを冷やすものと温めるものがあります。
夏の暑い時期にはからだを冷やすものを食べても影響はありませんが、
冬の寒い時期に食べることは勧められていません。
西洋医学では温度の影響はほとんど考慮されませんが、
健康には大きな影響を与えます。
からだを冷やすことが原因の疾患は多く、
現代人が健康維持するための盲点となっています。
朝昼晩と食事構成
食事は朝と昼、晩でその構成に変化を持たせるのが良しとされています。
朝は胃が活発に動いていないので、粥や豆乳などの摂取が勧められます。
昼は胃腸を含めた身体が活発に動いているので、
おかずを含めたしっかりとした食事ができる時間帯と捉えられています。
夕方は身体が休息に向かう時間帯なので、食事の量は控えめにすることが求められます。
中国医学は人体を統合された生命体と捉えています。
西洋医学のように臓器の集合体とは捉えていないために、
実用的な健康法が自然に実践できるのが特徴です。