「気功」と「太極拳」ってどう違うの?

目次

気功とは

気功とは、古くから中国で伝わる健康法及び民間療法のことで、

命あるものすべてが持つエネルギーのことを「気」、

時間をかけて訓練をすることを「功」としています。

自分の体を日々鍛錬し、精神を鍛え免疫力を高めて、

自分の持つ潜在的な大きなエネルギーを引き出す「武術気功」と、

身体の自然治癒力や免疫力を高めて、病気を治したり予防したりする「医療気功」、

現代の生活の中で生まれてしまっているストレス、運動不足、偏食、環境などのから、

自分を癒す「養生気功」があります。

どれも、大脳を深く休息させ、心理的にも開放し、自律神経のアンバランスを調整し、

からだの中の「気」の経路を通りやすくする事で、脳の休息し、

こころとからだの両方を健康に導いていくといわれています。

動きは体操に似ていますが、体を鍛えるための筋肉運動が目的ではなく、

内臓に対応する気を経路に通していく事、良い気を溜めて体に巡らせて、

邪気を追い出す事が目的となっています。

また、気功には健康を目的とした軟気功と武術を目的とした硬気功とがあり、

さらには色々なやり方や流派があり、一説では2000以上もあるようです。

太極拳とは

太極拳とは、やはり中国に古くから伝わる武術で、

太極拳の運動の哲理は、「老子」「荘子」「孔子」「孫子」などの思想を受け、

幾多のすぐれた武術家によって作りだされたものとなっています。

自然界や人間の行動などを「陰」と「陽」に区分し、

また、「小よく大を制す」「柔をもって剛を制す」「己を捨てて、人に従う」

「相手の力を借りて、相手を打つ」「後から発して、先に届く」

「静を保って動に触れれば、動はあたかも静の如し」などの考え方をもって、

太極拳の対人闘争術の技法としています。

それぞれの違いとは?

どちらも「気」を扱ったものですが、

気功は、体内を流れる気を通りやすくする呼吸法と、

イメージトレーニングを重視しているのに対し、

太極拳では、体のバランスを整えるとともにより武術の側面が強いものとなります。