春に補いたい五臓、五気、五味
春の時期は、立春の日から立夏の日を迎えるまでの3ヶ月間のことです。
その3ヶ月の間には、雨水や啓蟄など節気が6つあります。
少しずつ暖かくなってきて、冬の時期の寒さから身体が解放されて温められることになるのです。
食べ物は温かく平性の料理を選び味付けは辛味があるものや甘味があるもの、
適度に酸味があるものを摂取して肝臓の機能を高めることが重要になります。
陰陽学説上では春は自然界は陰消陽長になり陽気が少しずつ強くなっていき、
陰気が少しずつ衰えていきます。
明るい時間帯が長くなっていき、暗い夜の時間帯が短くなっていくのです。
寒い時期から気候が暖かくなっていき草木が芽吹いて、
新緑となり綺麗な花が咲いて動物も冬眠から目覚めて行動を開始し生命力に溢れているシーズンになります。
人間の身体は自然界の温かい気温に影響を与えられ、
筋肉が緩んで伸びやかな状態になるのです。
陽気の働きが強まると、肉体的にも精神的にも充実していきます。
春は五行学説では木に属していて、全ての物らが成長していく時期です。
五気は風に属していて、春一番と一緒に温かさを連れてきてくれます。
そして五臓においては肝に属していて、肝臓の機能が活性化されるのです。
外因邪気となるのは風邪で頭痛や鼻づまり、めまいや喉の痛み、
目の充血などといった症状を引き起こします。
ちなみに春の時期の主な気は風に属し、
非常に風が強く身体が適応出来なくなったり身体そのものの抵抗力が衰えてしまうと病気を発症する原因になってしまうのです。
肝臓の機能が異常を来たすことによって不眠やイライラ、
うつ状態や怒りなどの症状を引き起こすことがあります。
陽気の働きが高まりやすい方は暑がり興奮しやすくなったり、
のぼせたりする症状などが現れる場合はあるのです。
肝の機能の衰えが影響して脾臓の機能が衰えることから、
食欲がなくなってしまったり無気力、疲れなどといった症状を引き起こすことがあります。