漢方薬はいつから、どうやって飲むのが良いの?~未病のうちに~

漢方薬を飲む時期

漢方薬は「未病」のうちから飲むことが良いとされていて、

未病とはあきらかに病気だと判断できる前の段階の状態で、

漢方はその前の段階から予防することが重要と考えられています。

現代はストレス社会で、未病の段階である人は相当数存在すると考えられ、

西洋医学では考えられることが少ない予防に対しては有効であると考えられます。

漢方薬は複数の生薬が配合され、ストレスから来るさまざまな臓器の不調を整えるだけでなく、

不安感や緊張感など精神的な問題も改善することが期待できます。

心身両面からさまざまなアプローチをし、不調を改善していく薬剤であると言えます。

はっきりとした発病のとき飲むものではないため、

どのタイミングで飲めばいいのかは分からないことが多いのですが、

食前、あるいは食事と食事の間のタイミングが良いとされています。

従来は、漢方薬は食間に飲むのが良いとされてきましたが、

調査してみると食前に飲んでも血中濃度に大きな変わりがないことが分かったため、

現在では、食前食間どちらでもいいようです。

飲むときはお湯か水のどちらがいいかという議論がありますが、

葛根湯のように汗をかくことを期待して飲むものはお湯が効果があると言えますが、

それ以外でしたらお湯でも水でも問題ないと考えられています。

また漢方薬は、未病のときに飲むものであることから即効性を感じにくいものですが、

飲んだけど効果がないなと感じたら、もう1回分飲んでも多くの場合、問題がないようです。

これは一般に市販されている医薬品は、有効成分が処方箋の半分であることが多いためで、

2回分飲んでも人体に悪影響が及ぶことが少ないためです。

また漢方薬は副作用はないとされており、多くの場合、そう考えていいようです。

しかし高麗人参などを飲むと血圧が上がる場合も体質によってはあり、

漢方に含有されることがある甘草などが含まれているものを飲むと、

問題ない範囲内で血圧に影響が出る人もいます。

ただし、これは日本で市販されているものであり、

海外で販売されているものの中には、

日本で使用されない毒性を持ったものを使用していることがありますので、その点は注意が必要です。