冬に補いたい五臓、五気、五味
冬は暦の上では立冬から立春までの約3ヶ月になりますが、
この時期は気温が低下して陰気が盛んになる季節です。
自然の摂理では植物も動物も活動を止めて春を待つ時期になります。
漢方の世界から見ると冬は腎の働きが弱くなる季節です。
腎は老化やホルモンバランスをコントロールする重要な部位です。
日本女性の場合は冷え性の人が多いので、特に冷えから体を守ることが大切です。
冷えにより低温が低下すると不妊や月経不順の原因にもなります。
生活習慣に問題がある人は、これまでの生活習慣を見直します。
午前0時から午前2時までは腎にとって重要な時間帯になります。
この時間帯に十分な休息をとることで、腎を養うことができます。
冷えから体を守るためには、体の中心部分を温めることが大切です。
腹巻やカイロを使って外から温めることも重要ですが、内側から温めることも重要になります。
体を冷やす食べ物はできるだけ避け、温かい野菜スープやお粥、味噌汁などを添えると冷えを防ぎます。
ホタテやエビ、牡蠣などの海鮮類は腎を補う食材です。
水分補給をする場合も、できるだけ温かい飲み物を飲むようにします。
冬は胃腸病や心臓病、風邪が発生しやすいので注意が必要です。
大気の乾燥が強くなって喉に痛みが出やすい季節になります。
暖房が入ると空気がさらに乾燥するので、ウイルスに感染しないように気をつけます。
部屋が乾燥するようであれば、加湿器を入れるなど工夫をして喉を保護します。
年の瀬になると忙しくなり寒さも厳しくなるので、精神的にも肉体的にも疲労がたまりやすくなります。
冬の時期は体を温めることを重視して、生活環境を整えることが大切です。
血行をよくするには運動も効果的です。
激しい運動は必要なく、軽いエクササイズで十分です。
毎日5分でも時間をとって運動を行うことで、血行がよくなり新陳代謝も活発になります。
体に必要な栄養を摂取し適度な運動を行うことで、免疫力を高めることができます。