秋に補いたい五臓、五気、五味まとめ~肺(金)を大事に~

秋に補いたい五臓、五気、五味

五気と五臓、そして五味において秋は金を司っている季節です。

五臓では肺、五腑では大腸に分類されています。

その元になっている陰陽五行説において金という属性は収穫を象徴しており、

まさに作物が豊富に収穫される時期である秋にぴったりです。

実際に秋は新米が出回る時期でもあります。

そんな季節に対応している肺と大腸は外部の変化にとても左右されやすいです。

例えば大腸は摂取した栄養素を取り入れる臓器であり、

「第二の脳」とも呼ばれている重要な器官でもあります。

その証拠に挙げるなら腸は腸神経系という独自の神経を持っており、

脳からの命令がなくても自立できる点やホルモンを放出して脳に食欲をそそらせる点などです。

付け加えるなら、腸内環境が整っていれば風邪になりにくいと言われています。

しかし逆に言えば外部からの影響を受けやすいというわけです。

その点は肺も同様で、空気の乾燥が始まる秋は肺にとって鼻炎などのダメージを受けてしまいます。

そのため秋に勧められる五味は辛味です。

辛味は体内の巡りを改善させて体を温める効果があり、発散作用もあります。

まさしく秋にダメージを負いやすい大腸と肺を補う味覚ですが、

摂取しすぎると皮膚や髪を乾燥させるので要注意です。

とはいえ風邪予防にも有効であるため、なるべく摂取していきたいところではあります。

代表的な辛味はショウガに胡椒、わさびにネギなどの薬味です。

確かにショウガは寒い時期になると出回る食材で、体を温める効果があると親しまれています。

それからシナモンといった香辛料に玉ねぎ、大根やしそ、ニラなどです。

大根は大腸を綺麗にするために丁度良い食材で、

特に辛いと有名な大根の根はオリゴ糖が豊富だとされています。

他の辛味がある食材も同じです。

他にも挙げるなら焼酎やウイスキー、日本酒にワインも飲んでほしいところではあるものの、

ビールだけは勧められません。ビールは汚れを溜めやすいので逆効果だからです。