漢方薬が有効な病気
2000年以上の歴史をもつ漢方医学は、
日本でも西洋医学が普及する明治以前から、
急性病から慢性病までのあらゆる病気を漢方薬で治療していました。
現在は、一般治療となった西洋医学では治療が難しい病気に使用されています。
漢方薬が有効な病気は、病気とは診断できないような原因のわからない不定愁訴や自律神経失調症、
月経異常や冷え性などの女性の病気、慢性病や未病です。
根本的な体質改善が必要な病気などに用いられるのが漢方薬なのです。
根本的な体質改善が必要な病気には、体の抵抗力を高め免疫力アップすることが重要になります。
免疫力が低下することで、慢性疲労や虚弱体質になり、癌に罹患しやすくなってしまいます。
自己免疫の異常によって起きる病気には、関節リウマチや潰瘍性大腸炎などです。
生活習慣病といわれる糖尿病や高血圧、痛風などにも漢方は有効です。
西洋薬の代表である抗生物質はあらゆる治療に使われますが、体質に合わない人もいます。
また、西洋薬治療の結果が思うように現れない場合や、
一時治ってもまた同じ病状が出て何度もくり返し慢性化する症状もあります。
こうした西洋薬に効果がみあっれないときに漢方薬が使用されることが多いのです。
女性で漢方薬を服用している人は多く、長い年数飲み続けている人が目立ちます。
女性の病気はいろいろあり、月経異常、冷え性、貧血、更年期障害などが代表的病気でしょう。
月経痛がひどく不順な症状に用いられる漢方薬は桂枝茯苓丸です。
月経が長びくときにはきゅう帰膠がい湯と、月経でも症状によって変わります。
当帰芍薬散は、体質虚弱で冷え性、貧血ぎみでむくみやすい若い女性によく処方されています。
よく耳にする当帰建中湯は、虚弱で冷え性、やせ型で月経痛が強い人や、
腸が過敏で腹痛や下痢をしやすいという人に使われる代表漢方薬です。
女性が40代後半から現れる更年期障害にも漢方薬は有効です。
更年期障害も病気のようで病気ではないため、西洋薬では適したものがありません。
更年期障害の代表的な症状であるホットフラッシュには、加味逍遙散が効果があります。