生薬の基本作用
漢方医学でよく聞く生薬(しょうやく)ですが、その基本作用とは何があるのでしょうか。
そもそも生薬とは薬としての役割を持つ自然界の植物のことを言い、多くは草根木皮です。
そんな生薬の薬効は、長い間多くの人々が飲んできて効果がと安全性が確かめられています。
マウスやラットなどを使用した動物実験ではなく、古くから人間が飲んできた貴重な経験から来ています。
そのため、効果がないものは自然に使用されなくなっていき、
現在でも残っているものは本当に効果があるとされているものばかりです。
生薬には多くの種類があるのですが、その効果として風邪や月経不順、止血作用や神経痛、筋肉痛、尿路結石や尿道炎、
便利や下痢など様々な体の不調に効果があります。
漢方の基盤として、人間の体も自然の一部と考えられているので、自然のものを利用するのが一般的な考えです。
乾燥させて使ったりしていて、天然の有効成分だから安心して利用することができるのが特徴です。
そのため、漢方で使う薬は、天然成分の生薬を利用して作られています。
自然素材を蒸したり、塩水につけて干したり西洋医学と違って局所的な症状を診るのではなく、
漢方では一部分ではなく原因や症状、患者一人一人の体質など全身の状態を総合的にとらえて治療を進めていきます。
生薬の薬味は味によって分けることができます。
人間が感じる味覚を利用して、酸っぱい・苦い・甘い・辛い・塩辛いに分けられます。
それぞれの味に薬理作用があり、漢方薬とはこの生薬を2種類以上組み合わせて使用するのが一般的です。
生薬の効能をそれぞれ活かすだけでなく、組み合わせることでさらに効果を高める目的があります。
そして帰経とは、生薬が1つあるいは数種類の体の中の臓器や器官、経路に選択的に作用することを指します。
帰経を知ることで、症状に狙いを定めた薬を選択することができ、
患者に合わせた薬効を届けられるというメリットにつながります。