「太陰」「少陰」「陽明」「小陽」「太陽」って何?陰陽のあれこれ

目次

はじめに

白と黒の勾玉のような形をしたものが、

対になっているマークを見た事がある人は多いのではないでしょうか。

あのマークは太陰大極図もしくは陰陽大極図と呼ばれており、

白色部分が陽、黒色部分が陰を表現しています。

人間はもちろん、この世にある森羅万象全てのものには陽と陰の部分があって、

両方があるからこそ成り立っているのだという考え方によって作られた図です。

 

陰陽のあれこれ

「太陰」というのは月の別名で、

陰が多い順から太陰、少陰、厥陰となっています。

そして逆に陽を表現しているのが太陽です。

逆に陽が多い順から陽明、太陽、少陽です。

これが何を表現しているかといえば体の中の事を表しているのです。

内臓のことを臓腑といいますが、この場合、

「陰」の部分が「臓」となり、「陽」とついているのが「腑」にあたります。

これは手や足などを流れる気が通る経絡にあるものなのです。

例えば、陰の経絡の気は足先から体の上へ向かって流れていて、

逆に陽の経絡の気は上から爪先へと流れていきます。

 

経絡治療

この気の流れを利用して健康を維持しようとする方法を経絡治療といいます。

鍼灸の治療などでも利用されており、ツボの事は経穴といいます。

経絡をきちんと理解した上で治療を行う事によって、

それまで感じていた症状がかなり楽になったという声なども寄せられています。

気の流れを調整することで体が本来持っている自然治癒力を高めて、

体が元気になるのをサポートするというのがこの治療方法なのです。

ちなみに経絡治療では特に手首で感じられる脈と、

その時のおなかの具合がどういう感じになっているか、という事も重要視されます。

これは最初に確認するだけではなく、

施術を行っている最中にも、常に脈やおなかの具合を確認しながら、

症状にあったツボを刺激して元気になれるようにします。

鍼灸に使われる鍼は、滅菌済みの髪の毛ほどの太さしかない極細のものを使用するので、

痛みを感じる事はほとんどありません。

灸に使われるのは多くの場合、もぐさと呼ばれている、

よもぎの葉でできている専用のものです。

東洋医学的な治療に使われるのが、

昔から中国から伝わる陰陽の考え方だということになります。