目次
はじめに
西洋医学で言うところの「腎臓」は身体の中でも大切な臓器の一つですが、
中国医学的な考えでは「腎」と言い、腎臓としての役割だけではなく、
もう少し広い範囲での役割を持たせて使われます。
腎は全身の健康に関わる様々な役割を担っているとされます。
腎の役割
腎の果たす役割の中で最も大きいものが老化に関わるものです。
腎は体内の水分バランスの調整、生殖や成長、
発育、ホルモンの分泌や免疫系などの機能を持っていて、生命の源とも言われます。
そのため、腎の力が衰えると肌にシワが出来たり、
抜け毛が増えたりといった老化現象のような症状が現れやすくなります。
そのような表面的な衰えだけではなく、
免疫力が下がるため、腎臓だけではない他の様々な臓器に影響を及ぼして、
全身が弱ってくるとされています。
また、腎の力は20代をピークに下がってくるとされており、
こうしたことから、普段から積極的に腎、
すなわち腎臓に良い生活を送ることが健康な老後にもつながるとされます。
腎臓に効く気功薬膳
気功薬膳の考えでは、腎(腎臓)に良いとされる食材は、まずは色の黒い食材です。
手に入りやすいものとしては黒豆や黒ゴマがあります。
他には海苔や昆布などの海藻類、クルミや松の実などの木の実類も腎を養います。
普段よく食べる物としては鶏肉や牛肉、海老、ニラやショウガ、山芋などが、
腎を労わる食生活につながっていることになります。
ハト麦など利水作用のある食材も余分な水分を排出し、腎の働きを良くします。
腎臓に効く気功按摩
気功按摩として腎臓がある腰のあたりを良くマッサージすることも有効です。
腰は腎臓があるからというだけではなく、身体の中でも大切な部位です。
普段から冷やさないように注意し、
痛みなどがなければお辞儀の要領で腰を曲げ伸ばしすると、
腰に刺激を与えつつ、鍛えることにもなり一石二鳥です。
腰とは離れた箇所にありますが、足の裏にある「湧泉(ゆうせん)」というツボは、
エネルギーが湧いてくる、腎によく効くツボとして知られています。
毎日よく押し揉んだり、青竹踏みをするのも効果的です。